リバイス・リバース制作記(1)ーコンセプト迷走時期ー

こんにちは。瑞田多理です。
さる5/13(土)にはゲームマーケット2023春にて、拙作運命奪還型タロットカードゲーム『リバイス・リバース』が望外の好評をいただきまして、スペースにご訪問いただきました皆様には深く御礼申し上げます。
まだ買ってないよ、という方は下記URLからお求めいただけますので、ぜひ遊んでみてください。(BOOTHさんに飛びます。)
https://0-birth-creation.booth.pm/items/4764304

さて、この記事では会場で好評をいただいた『リバイス・リバース』が生まれた経緯や、制作の過程をかいつまんでご紹介したいと思います。
自分にとっての言語化が、これからボードゲームを作りたいという方の参考になればという気持ちです。かなり長くなりますがぜひお付き合いいただければ幸いです。

そもそもの発端はゲムマチャレンジ

「ゲムマチャレンジ」という催しがゲームマーケット内で行われていたことをご存知でしょうか。
・ 知っていた
→今知った。

2023春開催においては公式の発言が二転三転してしまい、よくない物議を醸してしまった感のある催しでしたが、2022秋の時点ではかなり挑戦しがいのある課題でした。やってみるか、という気持ちになるくらいには。
つまり、『リバイス・リバース』の初期構想は、2022秋の時点から始まっていました。そこからおよそ半年間、どのようにこのゲームが出来上がっていったのかを紐解いていきます。

カード枚数制限をどう捉えるか

ゲムマチャレンジの主たる制限は、

  • コンポーネントをカードだけとする
  • カード枚数を32枚以下とする

ということでした。あの伝説のカードゲーム『Love Letter』をもういちど……というコンセプトですのでかなりきつめの縛りです。
個人サークル同士のアライアンスの中で議論をするとき、私はどちらかというと「コンポーネントを盛りすぎる」という指摘を受けることが多いタイプでした。そこにきてコンポーネントを小さく、という課題はある種うってつけの訓練でした。
そう、「1つのコンポーネントにどれだけ意味を持たせられるか」という、何ら根本解決にならない朝鮮に対する。

カードが取りうる状態

カード枚数が少ないなら、カードの状態をさまざまなゲーム体験に割り当てればいいじゃない。
そう考えると、1枚のカードが取りうる状態を考えたくなります。つまり、「カードが持ちうる属性」ですね。
検討段階で考えたのは、以下の通りです。

  1. カードの「向き」
  2. カードの「重なり」
  3. カードの「表裏」
  4. カード同士の「位置関係」

これにカードそのものの種類を2〜3つ加えてあげれば、結構な数の状態が作り出せると考えました。
特に「位置関係」と「向き」は、カード同士の相関を表せるために重視しました。

デザインモチーフ

ゲムマチャレンジの要項を聞いた時に、真っ先に思いついたのは「9」という数字でした。
この理由を言語化することはまだできていませんが、先にイメージがあったのだと思います。8枚のカードが1枚のカードを取り囲んでいるという、わりかし綺麗な構図だけが浮かんでいたものと思います。
「9」と聞けば、それは猫の魂の数です(断言)。なので最初は、そのモチーフからゲームを組み立て始めました。
この時点でのタイトル案は、『ナインライブス・ライブ』でした。

「9」から始まるコンポーネント構成

一度「9」という数字を決めてしまうと、いろいろなことがなし崩し的に決まります。
ところで、私は二人用の対戦ゲームが大好きです。理由については別に述べることにしますが、作るゲームは可能な限り二人用にしようというくらい好きです。
なので2人用でゲームを組み立てていくと、恐ろしいくらいスルスルいろんなことがハマります。
「9」のカードを「2人」分用意すると18枚です。残りは14枚。ところで13と言えば–厨二病患者–凶兆としてお馴染みの数字です。これを採用しましょう。そうなると残った一枚は勝敗条件を分ける最後のカード、ということにしちゃいましょう。
コンポーネント構成が決まりました。

さぁ、ゲームを作るぞ!

といったところで今日のところは一旦切ります。
また次回の更新をお楽しみに。